波のまにまに。〜すなみちな日々。

すなみち@楽に生きる方法を模索中。40代ワーキングマザー。日常の思考の波間からなるべく丁寧に言葉を拾って紡ぎたいなと日々言葉を紡いでいます。

祇園祭で思い起こすあの頃のこと

京都で祇園祭の真っ最中ですね。

祇園祭の話題を耳にするたびに、蘇る記憶があります。

 

まだ独身だった頃、京都の割とすぐ近くに住んでいたので、一度だけですが祇園祭を見に行ってみたことがありました。

 

祇園祭というのは、1ヶ月間ずっと開催されるお祭りで、私は友人と行ったのですが、そんなに混んでいるふうもなく、ただ夜の京都を味わいに行ったという感じでした。

 

民家で工芸品などの展示が行われているのも興味深くて。普段は入れないようなところまで一般公開されていて、それもどこか非日常感があり、当時まだ若かった私は、とてもワクワクして巡ったものでした。

 

f:id:sunamichi:20190724161757j:image

 

細かく入り組んだ道のあちこちを、巨大な鉾や子供神輿たちが休憩しているのが見え、夜の京都を背景に、非常にエキゾチックでゾクゾクしたのを覚えています。

 

当時はまだ子供に全く関心がなかったけど「いつか子供ができたらあんなふうにお祭りに参加させるんだ」と語ったこともよく覚えております。

 

あの頃はスマホもなかったので、その時の写真などが残っていることもなく、ただ私の記憶の中だけにある出来事です。

 

そんなふうに、まだ独身の頃に「大人になったら◯◯するんだ」と当時ワクワクした記憶が、今でもふっと思い出されることがあります。

 

いつか好きな人ができたら。

大人になったら。

お金持ちになったら。

結婚したら。

そしていつか子供が生まれたら

 

まだ見ぬ未来に思いを馳せた、たくさんのキュンとしたときめき。

叶った夢もあれば、叶わなかった夢も。

 

若さゆえの憧れや野望というものは、今はもう取り戻せない、返ってこない感情だなとつくづく感じるのです。

 

そんな甘酸っぱい記憶や感情は、誰しも心にそっと秘めているのではないでしょうか。

 

私にとって祇園祭という言葉は、いつもそんな懐かしい感情を思い起こさせるのでした。

 

 

夢みる頃をすぎても (小学館文庫)

夢みる頃をすぎても (小学館文庫)