一人で海に行ってきました。
一人で海に行ってきました。
もともと、ずっと海には行きたいなと思い続けていました。
もう少し暖かくなったら...
もう少し時間ができたら...
そんなことを思い続け、距離や時間のこともあって、なかなか実行に移すことができないでいました。
そんな時、なんだか仕事で疲れたなあと思ってしまう時があって、休みを取ろうかなあと思ったら、ちょうどテレビで辻堂のことをやっていました。
あ、ここ行ってみたい。
そう思ったら割とすぐで、思い切って行ってみることにしました。
自分の住んでいるところからほぼ1時間。
乗り換えは複雑でなく、ただひたすら南下していくだけでした。
品川から川崎、横浜を経て辻堂へ。
本当にシンプルでした。
ただ、辻堂駅から降りてひたすら海方面へ向かう。
これが予想した以上に遠かったです。
スマホの地図では距離感があまりわからなかったのですが、天気が良すぎる中、歩いて歩いて、かなり歩いたと思ってもまだ半分も近づいてないことを知った時、笑うしかなくて。郊外、舐めてた!と思いました。
そう。ここはまさしく郊外でした。
普段都心に住んでて、何もかもが近すぎて、普段たいした距離を歩いていない私が、郊外ならではのだだ広い道路、ぽつんぽつんと離れたところに急に現れる小さな個人レストラン、何度もすれ違う学生たち...にひたすら新鮮さを感じていました。
私が住んでいるところは、もっとゴミゴミしていて、とにかく狭くて、車もうるさいし、何もかもの距離がひたすら近い。
ここはここでいいなあーなんて思いつつ、もう今更引き返せないので、ひたすら歩いて歩いて歩きました。
すると、だんだん広い公園の入り口が見えてきて、その奥にはひたすら芝生が広がっている。調べてみたら、辻堂海浜公園というのでした。
これがもう、広い!海を見るにはさらにこれを超えて行くのかあと思ったら、本当にくらくらとめまいがしそうな感じでした。
でもまあ、めまいを起こしていても仕方ないので、脱いだ分厚いコートを小脇に抱えて、涼しい顔をしてずんずんと海の方角に向かいました。
この時点で1時すぎ。放課後を楽しむ学生たちが一緒に写真を撮ったり、小さな子供を連れたママたちが集まりシートに座っては騒いでいる。
または高齢の夫婦がずんずんと散歩コースを割と本気の格好で早足で歩いている。
そんな光景を横目にみながら、ひたすらまだ見えない海に向かって歩いて行きました。
この時点でまだまだ遠くに見えたので「えっ、これもしかして最終的に近いところに行けないやつ?」と不安に思いながらも、まあ海が一目見えたら、側に行けなくても、まあいいかな。なんて思い始めました。
すると、小高い丘を超えて、公園下に道路をみながらまた超えていくと、遠目の高い位置にとてもきれいな青い色が遠く広がっているのが段々と見えてきました。
トイレや自販機のある広場を超えて、道をたどっていくと、ついに砂浜への入り口が!
感動しました。
海は、思っていたよりぎりぎりまでその姿を見せないで、ある瞬間から一気に来ました。
もうね、美しいの一言。
右も左も海で、遠い地平線が遥か彼方まで広がっていました。
人も少なくて、本当に落ち着いて静かに海を見ることができました。
海って、こんなに綺麗だったんだなあ、と思いました。
なんかそのことを本当に忘れていたみたいでした。
いろんな形で、寄せては返す波。一つ一つが全部形やタイミングが違っていて、それらを見ていると本当に飽きませんでした。
地球の端っこをひたすら見ているような感じでした。
***
そこで30分くらいはそうしていたでしょうか。
いろんなことを考えて(主にネガティブ寄りなこと)から、この美しさは別物だと考えて、ようやく立ち去ることに決めました。ここに来るのに徒歩は間違っていたと思い知らされたので、帰りは公園前から出ているバスに乗って駅に行くことにしました。
バスだとたったの8分くらいで着きました。あの苦労は何だったのか...。めちゃくちゃ長い距離だと思ったけど、そんなことはなかったのか。いや、あれは大変な距離だった。少なくとも、もう二度とあの距離を歩きたくないです。(※ヘタレ)
辻堂という街は、特に海岸よりは南国っぽい雰囲気で、リゾートっぽい感じもして、少し外国みたいなところだなあというのが私の感想です。
大きなソテツの木があちこちに距離を空いて並んでいて、底抜けに明るく広い空と、広くてゆったりとした道路、明るい学生たち。そんな街でした。
駅前には大きなショッピングモールがあって、中はZARAとかお決まりの郊外型のモールといった店が入ってる感じで特筆するような面白さはなかったです。
時間はかかったけれど、この海はここに来る価値があったなあと思いました。
いろんな考えが沸き起こって、あまりいい感情じゃないのもあったけど、またここに来たいと思いました。
今はそんな感じです。