phaさん「ひきこもらない」を読みました。
以前にphaさんの本を読んだレビューを書いたことがあったかと。 その時に、「他にも何か読みたいなあ〜」と思って、そのノリで図書館に予約してたのが、ようやく順番が回ってきたみたいです。
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pha(ファ)さん。 なぜか私は、この人に非常に親和性を感じます。笑。
それは彼が同年代だからかもしれないし。 大阪府大阪市出身という、いわゆる「同郷」だからかもしれない。
いや、その生き方の根底にある「自分は社会不適合者」という、どこか諦めたような、いや受け入れたような、そんなところに共感を覚えるからかも。
とにかく、この本を読みました。
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漫画喫茶にいると落ち着くだとか。 心が疲れるとゲームセンターのパチンコが打ちたくなる、とか。 サウナの極楽さに目覚める話とか。 一番面白かったのが、熱海の別荘を買うくだりかな。 全体的にユル〜くて、なんだかよく知っている友達のブログを読むみたいな安心感の延長で読めたのが良かったです。
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私、今でも時々思うのが、「上京していなかったら、本当にどうなっていただろう?」ということ。
大阪でまだ事務員として働いていた頃、満員電車ではいつも「こんな生活をあと何十年も続けるのか。終わりはないのか...」と心の中で嘆き、毎日何もかもが面倒くさく、どこかでいつも「私は社会不適合者だ」と心の中で、お守りみたいにしてつぶやいていた時期がありました。
でも、今ではそれは遠い昔のこと。
「ひきこもらない」...これはとっても大事です。 私も、たまに全てが面倒くさくなって、完全にひきこもってしまいたくなることが今でもある。 でも、それをしないのは、ひきこもってもどこにも逃げられないのを知っているから。 今、「たまたま」苦しいのを乗り越えると、布団の中でモヤモヤ心配していたことなんて何も起こらなくって、日常は何事もなくまた普通に続いていくのを知っているから。
この本にはどこにも答えは書いてないんだけど。 phaさんという人のことは、知っとくべきかと思う。 しんどい氷河期世代の人へ。